突発SSSだお。
――――――――――――
初めて見たその老人は想像していたよりもずっとみすぼらしく、覇気に欠けていた。いや、ここ数年の零落した逃亡生活が彼をこのように変貌させてしまったのかもしれない。
「カイ通殿」
「おや、これはこれは…」
呼び掛けた私に彼は石畳に立ったまま首だけをこちらに向けて薄く微笑んだ。
近付く私に対して礼はない。それでいい、と思った。一連の謀叛劇の真の火付け役とも言うべきこの男が今更へりくだった態度でも取られては堪ったものではない。
「我が主の首は、一体何処に晒してあるのでしょうかな?」
「…既に燃やして葬りました。謀叛人とはいえ、彼の功績を思えば人前で腐らせるのはあんまりだと陛下が」
「…ふん」
あの小僧の首なぞ、鴉にでも啄まれておれば良かったのじゃと、この老人の唇がそう紡いだのに私は一瞬固まってしまった。
白目の多い、爬虫類じみた瞳が細まって値踏みするかのように私を見詰めている。
「馬鹿な小僧よ、韓信は。儂の言う事に従っておりさえすれば玉座に座っておるのはあの男ではなくあ奴だったのに。
じゃが、奴を殺しておきながらこの儂を生かしておいた劉邦めもまた愚か」
「…何故私にそのような胸の内を告げる?」
「いいや、この度は儂の負けじゃよ。そうこの度は…」
門から質素な着物に身を包んだ侍女がこちらへと向かってくる。小柄だが、彼女の大きな瞳と額に彫られた小さな入墨がひどく印象的だった。
「喃」
小さくカイ通が呟いた。
「儂は貴様らとの謀り合いには負けたがね…運はまだ尽きてやいなかったのだよ。あの女は、言葉を失くした仙女でな」
喃というその少女を瞳に写しながら語るこの老人の顔を染めていたのは紛れも無く狂気。
「彼女は先の世、転生する我々を自在に操るのよ」
我々の目の前に立った少女の瞳にはおよそ人間らしからぬ瑠璃の光が踊っていた。遠い昔、幽玄の地で過ごしたあの男と同じそれはこの男の語る事が絵空事ではないと私に信じさせるには十分。
「この度は儂の負け。だがね、400年程後の世で儂は今度こそお主のように勝者となってみせよう。
あの小僧を奴自身が選ばなんだ天下三分によって切り伏せ、劉邦めは辛酸を舐めさせ儂の前に跪かせてやるのよ」
カイ通は立ち尽くす私に腕を伸ばす。濁った瞳の奥、燃える妄執の炎がはっきりと見えた気がした。
「張良、お前は奴らより儂らに近い。知っておろう、仙界に住まう者の力の凄まじきを。
この手を取れ、儂の副官として転生させてやろう。さすれば来世における栄華を保証してやるぞ」
さあ、と笑う老人。
その顔を改めて一瞥し、件の瞳を少々眺めてから私は迷う事なく彼に背をむけた。
少し間を置いてふん、と不機嫌そうな声が私の背にかかる。
「良かろう、貴様は流民にでもしてやる。暴徒に蹂躙され、ぼろ雑巾のように死ぬのが貴様の来世じゃ!」
哄笑する老人。掠れたその笑い声に私は小さな溜め息をついた。
可哀相な老人よ、天に住まう仙人達はそれほど人に甘くはないというのに。
私の後任、彼らの次の暇潰しの玩具として選ばれてしまった者に覚えたのは諦めにも似た憐憫だけだった。
――――――――――――
無双5が出たから…
その喜びを表現しようとしたら…なんかネガティブな三国志平話ネタの楚漢になってた…(苦笑)
ビジュアルイメージ横光で、登場キャラは司馬りょで、捏造設定は狩野版とオリジナルとかもう私が一度生まれ変われば良いよ…orz
韓信→曹操
カイ通→孔明
劉邦→献帝
英布→孫権
彭越→劉備
に生まれ変わるんだよな。確か、うん。
韓信とソソは正に横光マジック!顔グラまんま^^^^
つーかこれじゃ孔明浮かばれへんな…好きなのに…失敗したぜ…!
張良はどっかの仙人の弟子に落ち着いてるらしいので、平話の輪からは解脱(笑)もしくは左慈とか于吉さんポジにでも転生してたんじゃないかなぁ…
あ、子孫は孔明の部下になってるわな。張翼とか。
うおおん…5やりたい、ぜ…!
てか登校ちうに更新て自分ダーメダメダメダメ人間♪
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初めて見たその老人は想像していたよりもずっとみすぼらしく、覇気に欠けていた。いや、ここ数年の零落した逃亡生活が彼をこのように変貌させてしまったのかもしれない。
「カイ通殿」
「おや、これはこれは…」
呼び掛けた私に彼は石畳に立ったまま首だけをこちらに向けて薄く微笑んだ。
近付く私に対して礼はない。それでいい、と思った。一連の謀叛劇の真の火付け役とも言うべきこの男が今更へりくだった態度でも取られては堪ったものではない。
「我が主の首は、一体何処に晒してあるのでしょうかな?」
「…既に燃やして葬りました。謀叛人とはいえ、彼の功績を思えば人前で腐らせるのはあんまりだと陛下が」
「…ふん」
あの小僧の首なぞ、鴉にでも啄まれておれば良かったのじゃと、この老人の唇がそう紡いだのに私は一瞬固まってしまった。
白目の多い、爬虫類じみた瞳が細まって値踏みするかのように私を見詰めている。
「馬鹿な小僧よ、韓信は。儂の言う事に従っておりさえすれば玉座に座っておるのはあの男ではなくあ奴だったのに。
じゃが、奴を殺しておきながらこの儂を生かしておいた劉邦めもまた愚か」
「…何故私にそのような胸の内を告げる?」
「いいや、この度は儂の負けじゃよ。そうこの度は…」
門から質素な着物に身を包んだ侍女がこちらへと向かってくる。小柄だが、彼女の大きな瞳と額に彫られた小さな入墨がひどく印象的だった。
「喃」
小さくカイ通が呟いた。
「儂は貴様らとの謀り合いには負けたがね…運はまだ尽きてやいなかったのだよ。あの女は、言葉を失くした仙女でな」
喃というその少女を瞳に写しながら語るこの老人の顔を染めていたのは紛れも無く狂気。
「彼女は先の世、転生する我々を自在に操るのよ」
我々の目の前に立った少女の瞳にはおよそ人間らしからぬ瑠璃の光が踊っていた。遠い昔、幽玄の地で過ごしたあの男と同じそれはこの男の語る事が絵空事ではないと私に信じさせるには十分。
「この度は儂の負け。だがね、400年程後の世で儂は今度こそお主のように勝者となってみせよう。
あの小僧を奴自身が選ばなんだ天下三分によって切り伏せ、劉邦めは辛酸を舐めさせ儂の前に跪かせてやるのよ」
カイ通は立ち尽くす私に腕を伸ばす。濁った瞳の奥、燃える妄執の炎がはっきりと見えた気がした。
「張良、お前は奴らより儂らに近い。知っておろう、仙界に住まう者の力の凄まじきを。
この手を取れ、儂の副官として転生させてやろう。さすれば来世における栄華を保証してやるぞ」
さあ、と笑う老人。
その顔を改めて一瞥し、件の瞳を少々眺めてから私は迷う事なく彼に背をむけた。
少し間を置いてふん、と不機嫌そうな声が私の背にかかる。
「良かろう、貴様は流民にでもしてやる。暴徒に蹂躙され、ぼろ雑巾のように死ぬのが貴様の来世じゃ!」
哄笑する老人。掠れたその笑い声に私は小さな溜め息をついた。
可哀相な老人よ、天に住まう仙人達はそれほど人に甘くはないというのに。
私の後任、彼らの次の暇潰しの玩具として選ばれてしまった者に覚えたのは諦めにも似た憐憫だけだった。
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無双5が出たから…
その喜びを表現しようとしたら…なんかネガティブな三国志平話ネタの楚漢になってた…(苦笑)
ビジュアルイメージ横光で、登場キャラは司馬りょで、捏造設定は狩野版とオリジナルとかもう私が一度生まれ変われば良いよ…orz
韓信→曹操
カイ通→孔明
劉邦→献帝
英布→孫権
彭越→劉備
に生まれ変わるんだよな。確か、うん。
韓信とソソは正に横光マジック!顔グラまんま^^^^
つーかこれじゃ孔明浮かばれへんな…好きなのに…失敗したぜ…!
張良はどっかの仙人の弟子に落ち着いてるらしいので、平話の輪からは解脱(笑)もしくは左慈とか于吉さんポジにでも転生してたんじゃないかなぁ…
あ、子孫は孔明の部下になってるわな。張翼とか。
うおおん…5やりたい、ぜ…!
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オブラートに包まぬ、日々と趣味とつれづれ。
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白太
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女性
職業:
文系学生
趣味:
お絵かき・雑多読書
自己紹介:
日々をいかにポジティブに生き抜くかを目標に、少しの事でネガティブ観点に陥る、ありがち日本人。
歌は鬼束ちひろ、詩は谷川俊太郎、ゲームはロックマンシリーズをこよなく愛してます。
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