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うふふ。
とっどいたよ♪

博浪沙異聞!オークションで帯が付いて無かったのはちょっと残念だけど。
後ろのはしばりょ先生の関ヶ原。お彼岸で祖父宅に行きまして蔵書の中に発見。借りてきました。こんな渋い孫娘で本当すまない…!(笑)

取り敢えず表題作と鮫布の話だけは読んだので感想文。
モリモリとネタバレなので一応反転。


『博浪沙異聞』 狩野あざみ

「博浪沙異聞」
耽美だった(笑)
いやね、俗な意味じゃなくて良い意味で。漢字とひらがなの綺麗な響きっていうか、東洋に脈々と流れる雰囲気というか。

この短編は、始皇帝暗殺に失敗しちゃった張良青年が追っ手から逃げている途中、仙界と人界の間で赤松子を名乗る男と出会う所から始まるんです。始皇帝暗殺っていったら映画「HERO」で有名になりましたけど、これはまた別の話。勿論失敗。始皇帝は悪運の塊だからね(苦笑)

張良は赤松子や大公と呼ばれる老人(大公望…?桃とか持ってくるし)と共に不思議な将棋を打つことになるのだが―という内容。
諸子百家や項羽と劉邦の時代は仙人達によるTRPGだったという(苦笑)違う…これは遊戯じゃない、現実だ!(張良)

砂で描かれた盤面に象牙の駒。いいなぁ~幽境な雰囲気もりもり。
張良はきっと、死後本当に仙人になっちゃったんだろうなぁ…と思わせるじわりとした余韻。
項羽も劉邦も彼らの駒の1つでしかなかったって解釈はその時代贔屓のひとにはちょっと面白くないけどその反面ワクワクもする。そっか、劉邦に我が無かったのは張良が駒として操る為だったのかぁ…って。

赤松子の行動が乙女の心臓にはちょっと刺激的だったりもした(苦笑)
いや、昔の中国で男性同士の同衾は変なことじゃないってのは分かっているんだが…起こさないように袖を切るとかさ、ちょっと妖しげだぞお兄さん!で、コラそこも頬染めて俯くな張良!っていう(笑)

不思議で綺麗なお話。



「帝たらん欲せしのみ」
こちらも劉邦の部下だった鮫布さんのお話。戦乱は終わって漢の世、上の張良は留候になって仙人になる~とかいって隠居決め込んでる辺りのお話。

彼は謀反を起こして劉邦に滅ぼされるんですけど、なんで謀反なんて起こしたのか?というまでの過程が小説に。
統一後は韓信とか呂大后のエピソードなんかが強烈過ぎて彼の謀反が霞んで見えてたんだけど…そんなこと、全然なかった。っていってもまぁ小説なんだけど(笑)
著者は史記の各所に散りばめられた逸話を盛り込むのが本当に上手いなぁ…確かに人相見のおじいさんが同一人物だったら、三国志に出てくる華陀並みのおいしいキャラクターだ!
統一に向けた一群の英雄達が権力の前に姿を消していく物寂しさ。その中で「帝たらんと欲せしのみ」と言い放った鮫布の凛々しさ。彼は最後に燃え上がる乱世の煌きだったのか…



楚漢に一番関わったエピソードはこの二編。
他のも面白かったのだけれど…予備知識が乏しくてお話追いかけるので精一杯だった(苦笑)
小説・十八史略読んでから出直すか…


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